
(画像:GettyImages)
Football Italia
ルチアーノ・スパレッティがユベントスの監督として初めて指揮を執った試合で、チームはクレモネーゼに2-1で勝利。昇格組ながらアタランタ、ミラン、コモといった強豪から勝ち点を奪ってきた相手を相手に、決して楽な初陣ではなかったが、新指揮官の采配が光る内容となった。
スパレッティの大胆な戦術変更が功を奏し、チームには新たな活気と創造性が生まれた。ここでは、この初勝利から見えた3つのポイントを振り返る。
流動的な戦術が個の才能を解放 スパレッティ流ユーベが始動
スパレッティ就任後のユベントスは、イゴール・トゥドル体制下の固定的な3-5-2や3-4-2-1から一転、柔軟性と流動性を重視したシステムへと変貌を遂げた。
トゥーン・コープマイネルスは左のセンターバックに位置しながらも中盤へのビルドアップに関与。ウェストン・マッケニーは8番から10番、さらにはウイングの位置まで自在に動き、ロイス・オペンダはサイドと中央の9番ポジションを行き来するなど、ポジションチェンジを繰り返した。
この流動的な動きはクレモネーゼ守備陣を混乱させ、特に前半はユベントスが主導権を完全に握った。選手同士が互いにプレスとカバーを入れ替え、機動的なチームプレーが生まれていた。
個々の才能を抑え込んでいた前体制と違い、スパレッティは自由度を与えることで選手の持ち味を引き出しており、この方針が今後の大きな武器となりそうだ。
クレモネーゼ健闘 ニコラ監督の修正とヴァーディの存在感
クレモネーゼは昇格組ながら、シーズン序盤からセリエAの強豪相手に堂々と戦い続けている。この日も敗れはしたものの、後半の粘り強い戦いぶりでユベントスを苦しめた。
序盤はスパレッティのユーベに押し込まれたが、ダヴィデ・ニコラ監督の戦術修正と交代策で後半は流れを取り戻す。最終盤には同点機も作り、内容的には決して悪くなかった。
イングランド出身のジェイミー・ヴァーディがシーズン2点目を挙げ、新天地で徐々に存在感を高めている点も明るい材料。調子を維持できれば、残留争いは安泰といえるだろう。



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