
(画像:GettyImages)
40歳にして、再び挑む舞台──モドリッチ、セリエAへ
この夏、ACミランがルカ・モドリッチを迎え入れたというニュースは、サッカー界に衝撃を与えた。
レアル・マドリードの象徴として10年以上にわたり世界の頂点を極めた男が、39歳にして新天地を選んだ。
しかもその行き先が、再建途上にあるミランだった。
ヨーロッパの舞台を戦うわけでもない。
チャンピオンズリーグ出場権を逃したクラブが、ベテランの獲得に踏み切ったのは意外に映った。
だが、ミランが求めたのは単なる名声ではない。
勝者の精神、そして勝利の哲学を再び注ぎ込む存在──その役割こそ、モドリッチだった。
アッレグリが見た“導く力”
マッシミリアーノ・アッレグリがミランに復帰して最初にクラブへ求めた補強は、“経験”だった。
若く才能に溢れたチームに、試合を落ち着かせる頭脳が欠けていた。
そこで白羽の矢が立ったのが、クロアチアの小さな巨人だ。
アッレグリは就任会見でこう語っている。
「ルカはただの選手ではない。彼がピッチに立てば、チーム全体が考え始める。」
モドリッチは、戦術的な指示を超えて、試合の流れを“感じ取る”ことができる数少ない選手。
ポゼッションを落ち着かせる間合い、縦パスを差し込むタイミング、味方を動かす目線。
アッレグリの“リアリズム”と、モドリッチの“知性”が交わった瞬間、ミランは再び秩序を取り戻した。



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