期待と現実の狭間で揺れるヤシャリ、ミランでの1年目の現在地

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“特別な存在”として迎えられた男の現状

ACミランは中盤の違いを生み出す存在を求め、クラブ・ブルージュからアルドン・ヤシャリを獲得した。

シャルル・デ・ケテラエルの移籍劇以降、両クラブ間での大型取引は当面ないと見られていたが、ミラン首脳陣を再び交渉の席に着かせたのがヤシャリだった。最終的に3000万ユーロを優に超える金額で加入した“新たな宝石”は、大きな期待とともに迎えられた。

しかしここまでのパフォーマンスに対し、サポーターの評価は「特別」という言葉には至っていない。「才能ある」「不安定」といった評価が現実的なラインとなっている。

揺れる適応、定位置を掴めず

若さに加え、戦術的に大きく異なるベルギーリーグからの移籍という背景を考えれば、適応に時間を要すること自体は想定内だった。また、当初から定位置が保証されていなかった点も影響している。

ヤシャリはタイアニ・レインデルス後の再建を象徴する補強と見られていたが、実際にはルカ・モドリッチ、アドリアン・ラビオ、ユスフ・フォファナ、サムエレ・リッチらとのポジション争いに巻き込まれた。

さらに負傷も適応を妨げた。現時点でのセリエA出場は9試合、出場時間は合計459分に留まっている。復帰後も起用は断続的で、先発とベンチを行き来する不安定な状況が続いている。

指揮官の信頼と“段階的起用”の狙い

マッシミリアーノ・アッレグリは、コンディションや戦術を優先する傾向が強く、直近のパフォーマンスだけで起用を決めるタイプではない。中盤起用でもその姿勢は顕著だ。

ヤシャリに対しても“段階的な起用”を行っている可能性があり、プレッシャーを抑えつつイタリアサッカーへの適応を促しているとみられる。

ただし結果面では波がある。出場12試合で5勝2分5敗と安定せず、ラビオ不在時のチーム成績低下とも相まって、ヤシャリ先発時の影響力には疑問も残る。

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