インザーギのインテル、コンテのナポリ──対照的な哲学
象徴的だったのは昨季だ。インザーギ率いるインテルは圧倒的な層の厚さを背景に、50〜60試合を戦い抜く構造が整っていた。一方、ナポリで復帰したコンテは、別の道を選んだ。
重要なのはミランがこの“層の差”の恩恵を受けられない点だ。これはクラブの財政的制約もあるが、アッレグリ自身が「深いスカッドは必須ではない」と判断した結果でもある。チャンピオンズリーグがないため、試合数が少ないと見込んでいたからだ。
しかし、その前提はスクデット争いが現実味を帯びる中で揺らぎ始めている。
コンテがカップを“手放した”理由
ナポリとの比較はしばしば語られてきた。監督交代を繰り返し、欧州圏外へ落ち、名将を迎えて立て直す──ミランの今季と似た構図だ。
だがコンテは、物語の一章を大胆に削っている。ラツィオとの同じラウンドで大量ローテを敢行。ロメル・ルカクやスコット・マクトミネイ、ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォといった主力まで途中出場に回した。
結果は敗退。だが週一での戦いに絞られたことで、スクデットへの道が大きく拓かれた。実力を否定するわけではないが、この“負け”が追い風になったというのは広く認められている。



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