忘れてはならないのは、昨夏にメニャンがチェルシー行きに同意していた事実だ。本人の意思だけであれば、今ごろスタンフォード・ブリッジでプレーしていたはずだった。移籍が実現しなかったのは、両クラブが移籍金で合意に至らなかったためであり、その局面でもアッレグリが直接介入していた。
アッレグリ就任時、メニャンがキャプテンマークを巻いていたのは前任者からの“遺産”だったが、指揮官はそれを変えなかった。メニャンは誇りをもってその役割を維持し、監督とクラブとの間で一種の「協定」を結んだ形となった。共通の目標のもと、完全なプロフェッショナリズムをもって共に前進する、という約束だ。
この結びつきは、メニャンの仕事ぶりを知るうえで、スポーツ面においてミランを安心させる材料となった。一方で、フリー移籍という避けがたい結末を暗黙のうちに認める合意でもあった。しかし、その後フィリッピと本格的に仕事を始める中で、状況は少しずつ変化していく。
先週水曜日、メニャンは次のように語っている。「今季はよりチームらしく、より家族的になった。居心地のいいグループだ。多くのことが変わり、監督とスタッフが落ち着きをもたらしてくれた」
フィリッピについても、こう続けた。「とても経験豊富で冷静、GKグループのマネジメントをよく理解している。そういう人たちと働くのはずっと楽だ。比較はしたくないが、トレーニングで彼が与えてくれるもの、僕の性格や特性への向き合い方にとても満足している。幸せだし、シーズンを通してこのまま続けてほしい」
これらの言葉は、単なる社交辞令とは受け取れない。メニャンは無意味な美辞麗句を並べるタイプではないからだ。要するに、スポーツディレクターのターレが慎重姿勢を崩さない一方で、逆説的に最も前向きなのは当の守護神自身だという構図になっている。
ミランは現在、当初提示していた更新条件に立ち返っている。状況が依然として複雑であることに変わりはないが、数カ月前ほど不可能ではなくなった、という空気も漂う。1月が近づく中、アッレグリの“静かな仕事”は続いている。



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