では、クラブは要求額を呑むべきなのか。ここが最も難しい部分だ。800万ユーロという金額が高いかどうかは、単純な財務数値だけで評価できない。ミランは選手の売却益と賢いスカウティングを武器に成長を続けているクラブだが、同時に要所で「本物」を残さなければチーム力は安定しない。とりわけ、ワールドクラスのGKというのは市場価値が特に高く、代替選手の獲得には相応の出費が必要となる。そう考えれば、今いる最高レベルのGKを引き留めるために年俸を上げるというのは、単なるコストではなく投資とも言い換えられる。
とはいえ、ミランが財政規律を崩す危険性を孕んでまで1人に大金を投じるべきかどうか。その線引きがどこにあるのかは、クラブの長期戦略と完全に結びついている。チーム全体のサラリー構造をどう保つか、若手選手や次世代のスター候補に与える影響をどう考えるか――これらはすべてクラブ哲学に関わるテーマだ。

それでも、メニャンという選手がチームにもたらす影響力の大きさを見れば、単なるサラリー比較だけでは語れない価値が確かに存在する。もし彼が去るとなれば、ミランは守備の軸とキャプテンという二重の穴を一度に埋めなければならない。これは明らかに大きな損失であり、その影響は来季以降の安定性に深く関わる。
ミランとメニャンの契約問題は、これから数カ月の間に決定的な進展を迎えるだろう。クラブ側がどこまで歩み寄るのか、メニャンがどの時点で決断を下すのか。その行方は今、ミランを追うすべてのファンが見守っている。守護神がどのユニフォームを着て来季を迎えるのか――その答えがミランの未来を大きく左右することは間違いない。

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